税理士試験の合格に必要な「学習時間の目安」と「私の記録」を比較してみました
税理士試験の受験を検討するにあたり、専門学校のパンフレットをとにかく読み込みました。
パンフレットには、合格体験記や講座の内容など、様々なことが書かれています。
その中でも特に気になったのが、合格に必要な「学習時間の目安」です。
私自身は、税理士試験を勉強していた当時、自分自身の学習時間を手帳に記録していましたので、今回はその時の記録と比べてみたいと思います。
あくまで私の記録ですので、たまたま、このくらいの時間で受かったのかもしれませんし、逆に、もっと短時間でも受かっていたのかもしれませんので、この辺りはあくまで私の例ということでご容赦ください。
専門学校が公表している「学習時間の目安」
専門学校が公表している学習時間の目安は、だいたい以下のような感じだったのではないかと思います。(変更されていましたらすみません(汗))
簿記論、財務諸表論、相続税法:約450時間~460時間
法人税法、所得税法:約600時間
消費税法:約300時間~350時間
ただし、パンフレットを細かく見ると、講義時間を含むのかであったり、理論暗記の時間に関する補足があったりと、結構細かい注意書きがあります。
また、前提となる学習レベルの補足もありますので、それらを踏まえた上での目安時間だということは考慮しておくべきかと思います。
私の学習時間の記録
私自身は1年目の途中から受験専念の立場となりましたので、効率的に勉強するというよりは、合格可能性を少しでも上げるため網羅的で重箱の隅を突っつくような論点も押さえるようにしていました。
もちろん、理論も全て暗記して持っていきましたので、その辺りを加味してご覧ください。
簿記論
簿記論は約800時間くらいでした。
専門学校の講義を受ける前は、簿記二級の知識からスタートしました。
ちなみに、簿記論のみ初年度が不合格でしたので、二年分の学習時間の合計となります。
初年度は簿記論と財務諸表論を並行して学習していて、理論暗記が必要な財務諸表論に偏った時間配分だったと記憶しています。
そして、二年目は法人税法と並行していて、法人税法にほぼ大半の時間を投下していましたので、簿記論は1日1時間も勉強していなかったくらいだったと記憶しています。
ただ、簿記はスポーツのように少しずつでも毎日継続しておかないと、勘が鈍るような気がしていましたので、毎日手を付けるようにしていました。
財務諸表論
財務諸表論は約1,000時間くらいでした。
財務諸表論の計算は簿記論を勉強していれば、財務諸表論独特の表示の部分とかを除き、基本的になんとかなったという印象があります。
このため、財務諸表論の勉強では、理論に多くの時間を投下していた印象です。
真面目に法規集とテキストを見比べながら学習しましたので、時間はかかりましたが、理解は深まったと思います。専門学校の成績も受験した科目の中でピカ一で良かったです。
簿記論は二年間勉強しましたが、簿財は同時に学習をすることで効率は上がったなと感じます。
法人税法
法人税法は約2,500時間くらいでした。
以下を読んでいただければ分かりますが、法人税法は完全にやりすぎでした(汗)
専門学校のテキスト以外にも色々と手を出してしまいましたし、通っていないもう一つの大手の専門学校の資料通信も掛け持ちしていました。
正直、今となってみればですが、ここまでやる必要もないと思いますし、また、時間をかけたからと言って確実に結果が出るわけでもないのも怖いところです。
なお、やればやるほど計算は安定していきましたが、理論はたまにやらかしてしまうこともあり、最後まで理論には怖さを頂いていました。
所得税法
所得税法は約1,500時間くらいでした。
所得税法は、受験三年目に消費税法と同時に学習しました。
二年目で法人税法を学習して、税法の学習のコツをつかんでいましたので、とても効率的に勉強できた印象です。
もちろん、専門学校のテキスト以外に浮気することもありませんでした(苦笑)
所得税法と法人税法は考え方も似ていましたし、理論も意外に覚えやすかった印象があります。
とにかく、法人税法との相性は良かったのだろうと思います。
消費税法
消費税法は約1,000時間くらいでした。
消費税法は法人税法や所得税法と比べると薄っぺらい理論テキストでしたが、理論の覚えにくさではダントツでした。
所得税法と法人税法が逆に覚えやすかったのかもしれませんが、消費税法はなかなか頭に入りませんでしたので、理論の題数と比較して、理論暗記に投下した時間はかなり多かったのではと思います。
ボリュームのわりに案外やりにくい科目なのだろうと思います。
まとめ
経済学の理論と同じで、やればやるほど、投下時間当たりの学習効果は下がっていきます。
このため、私の学習法は効率的かと言われると、かなり非効率な面があったのだろうと思います。
ただ、当時は、受験専念の立場で、受験勉強だけに時間を捧げることが可能な環境となっていましたので、効率性よりもいかに合格可能性を上げていくかということを優先しました。
このため、もし、働きながらであったり、当時と違う立場で受験をするのであれば、もっと違う戦略になるのだろうと思っています。