税理士が独立開業するタイミングはいつがベスト?

多くの方が税理士資格の魅力の一つに「独立開業ができること」というものをあげます。
私自身は独立開業に対してそこまでのこだわりがあったわけではありませんが、勤めるという選択肢以外に、独立という選択肢を持てるというのは魅力に感じていました。
では、どんなタイミングで独立をするのが良いのでしょうか。
今回は、独立開業のタイミングについて考えてみました。
周りの独立している先輩方にお話を聞くと、もっと早く独立しても良かったかなとおっしゃっているのが印象的です。
先輩方の独立開業のきっかけ
私の周りを見ると、○○歳になったら独立するというように、計画的に進めている方というよりも、成り行きで独立することになったという方の方が多いような気もします。
周りの先輩方が独立していった経緯を思い返してみると、以下のようなきっかけでしょうか。
- 税理士登録できた
- 税理士登録して一定期間が経過した
- 勤め先の所長からやんわりと独立を勧められた
- 勤め先の所長の後を継ぐことを断って気まずくなった
- 独立するつもりはなかったが今勤めている事務所を退職することになった
- 家族から独立を勧められた
- 周りの税理士がどんどん独立していった
独立前に考えておきたいこと
税理士資格を持っている限りは、上記のようにいつ独立しようということになってもおかしくはありません。
独立を考えている場合だけでなく、今すぐには独立するつもりはないという場合でも、今からでも以下のようなことをうっすらと考えておくと良いのではと感じます。
家族の応援を得られるか
まずは、何といっても家族の応援を得られるかですね。
独立した当初はどうしても収入が不安定になってしまいますし、その他にも家族の応援がないとうまく進めることが難しくなることが多くあります。
家族に安心してもらうためには、しっかりと準備を進め、資金繰りなんかも含め、包み隠さずオープンにしてしまうことが効果的だと思います。
自分自身の懐事情
のれん分けでもない限りは、独立してすぐに顧問先を多数獲得なんて状況になるのは本当に珍しいことなのではないかと思います。
初めの数か月は売上がゼロだったという話も普通に聞いたりします。
このため、一年くらいは余裕を持って生活できる貯金を準備して・・・と言いたいところではあるのですが、お金がたまるまで独立しないとすると、どんどん独立の時期は遅れてしまいます。
公庫などで創業融資を受けることも視野に入れて良いのではと感じます。
どうやって顧問先を獲得するか
現在勤めている事務所では、所長だけが営業していたり、事務所の看板を利用した銀行や業者とのつながりにより顧問先を獲得できているというケースが多いのではないかと。
このため、ご自身で一から営業をして顧問先を獲得したという経験がある方は少ないはずです。
このため、どうやって顧問先を獲得していくのかというのは結構大きな問題になります。
独立開業した先輩の意見
先輩方も不安を多く抱えながら独立されたと思いますが、後になって話を聞いてみると、以下のような意見を聞くことが多いように感じます。
もっと早くに独立しておけばよかった
やってみたら充実していたということでしょうか。
小さな子どもの送り迎えをしたり、学校の行事に参加したりと、時間の融通が利くため、家族とのコミュニケーションが増えたという話もよく聞きます。
自分がやりたい仕事を、自分の好きなように値付けをして、自分がベストだと思う方法で、自分が貢献したい人に提供して喜んでもらう。
全て自分で決めれるというのも独立開業の醍醐味ですね。
若ければ若い方が独立しやすい
若ければ若い方が失敗に対してもリカバリーも聞きますし、大胆なことにもチャレンジできます。
最近は、ライフワークバランスを大切にするということも多いようですが、一度くらいは仕事漬けの毎日を送ってしっかりと稼ぐという経験をすることだってよいのかもしれません。
家庭を持ち、子供ができると幸せなことも増えますが、仕事に制約ができることもありますので、若いうちに色々とチャレンジすることもありなのでしょうね。
いざとなったら勤めに戻ったらいい
うまくいかなくてもすべて失うわけではありません。
有難いことに、税理士業は初期投資が小さく、運転資金も少額で済みますので、いざとなれば勤めに戻れば良いと考えることもできます。
そのあたりの肚を括ることが出来れば、挑戦しやすいですね。
参考になるなと思った書籍のご紹介
■スポンサードリンク■
まとめ
私自身は、上記でも書きましたが、
自分自身がやりたい仕事を、自分の好きなように値付けをして、自分がベストだと思う方法で、自分が貢献したい人に提供して喜んでもらう。
という部分は非常に気に入っており、多くの方に独立開業の魅力が伝われば良いなと感じています。
これからは、複数回に分けて、独立開業について書いていきたいと思いますので、ご覧いただければと思います。
独立するということは、勤めているお世話になってきた事務所を辞めることになるわけですので、「立つ鳥跡を濁さず」の精神で最後まで気を抜かないことをお勧めします。狭い業界ですので、不義理なことをしてしまうと自分自身にとってもマイナスになると感じています。